『罪の声』怖くて泣いちゃったネタバレ感想
どうも、ひつじです。
MIU404にハマって何も手につかないまま11月になってしまいました。
ゲームも一切開けず、YouTubeで動画も見れなくなってしまいました。
『罪の声』も野木亜希子!星野源!小栗旬まで!(敬称略)お!見るー!罪の♪声を♪聞かせ〜〜て〜〜♪(SUN)って観に行ってしまいました。
なのでMIU404の話もします。させてください。今の生活の中心なので…
敬称略で失礼します。
・罪の声以外の話
・ネタバレなし感想
・ネタバレあり感想
でお送りします
・罪の声以外の話
まずMIU404の話させてください。
そして星野源の話させてください。
MIU404見るまでお恥ずかしながらぜんぜん詳しく存じ上げず、バナナマンと仲がいい日村さんのバースデーソングを作ってくれる人だ!くらいの認識だったので、お芝居めっちゃうまい…って恐れ慄きびびり腰抜かしました。
逃げ恥あんなに盛り上がってたのに観てなかったから…
いやそもそもドラマを全然見ないんです。
MIU404もバディもの好きなくせに「えードラマ別に見ないしー」とか言ってたんですが、9話があまりにいいから見て!と無理やり見せられてハマりました。
1.3倍速、隣で今までの経緯と人物の解説付き。
なので私は「シマ?とイブキ?へえ〜イブキの方は名前呼びなんだ…」くらいの気持ちで見てました。
9話良すぎてガーーン!となって10.11話を楽しく見た後にparaviで1話から一気見してそこからずっと私は気が狂っています。
paravi、2週間無料なので未視聴の方はぜひ見てみてください。
ディレクターズカット版をちゃんと見たのは人生初めてです。
円盤予約しました。
というか、ドラマのBOX買うのも人生初めてです。
綾野剛ー!ってなったのもおそらく…
いや綾野剛さんって出る作品によって顔違いません?雰囲気違いません?
『GANTZ』とか『怒り』とか映画館に観に行ったんですけど、綾野剛として認識できてなかったというか…
なので、伊吹藍という役を演じてる綾野剛を見てお手上げになりました。
今回予告で『ドクター・デスの遺産』『ヤクザと家族』が流れた時は観に行こう…と強く思いました。
そもそもテレビをほとんど見ないんですが、綾野剛出るんだ!録画!って番宣に出る綾野剛見るためにテレビ番組を見るようになりました。恐ろしいですね。
生きているうちに好きなものがどんどん増えていく……特別な感情を抱いて見るものが増えていく……
人生楽しいなあ〜〜〜〜〜生きててよかった〜〜〜〜!!
ところで、MIU404の4冠おめでとうございます!嬉しい!
男優1位は堺雅人さんだったんですね。
半沢直樹とかリーガルハイとか絶対面白いのに見ないまま来てしまって…
最近見たのはプロメアのクレイ・フォーサイトですかね。
アマプラに追加された日にすぐ見ました。素晴らしいお力ですよね。
そんなこんなで最近関心の高い方々の作った『罪の声』をウキウキで観に行ったぞという話でございました。
・ネタバレなし感想
まず、予告で何回も見ていた「俺の声だ……」のシーン、スクリーンで見たら鳥肌が立ちました。
怖くて泣いちゃった、なんて言ってますが1シーンだけです。
脚本の野木亜希子さんも仰ってましたが、全然怖い話ってわけではないんですよ。辛い話ではありますけど。
レイトショーで見たのもあり結構心身にくる重たさだったのですが……
重力で負荷がかけられている感じでした。途中息苦しくて…胃が痛くて…頭痛くて……
……ちょっとずーんとしちゃったのでハッピーな話もしますね。
京都弁の星野源、良すぎておぎゃーーーー!!!って頭の中で叫んでしまいました。
方言とてもよい…京都弁の柔らかさすごくいい……
テイラー!スーツ!ベスト!ベストの背中のなんか、金具みたいなやつ!いい!
スーツが好きなんですよね……
そして綾野剛さんが以前インタビューで「源ちゃんの声はお腹がいっぱいになる」とおっしゃっていて、また独特な表現をされてらっしゃるなあと思ったのですが、やっと理解しました。
星野源さんの「おかえり」「いってらっしゃい」がすごくいいんですね。
私の好きな江國香織という作家の『落下する夕方』という小説の一説にこんな表現があるんです。
「華子は怠そうに起き上がり、おかえりなさい、と言った。おかえりなさい。子供が言うような言い方だった。私は胸が一杯になる。1ミリグラムの誤差もなく、言葉が正しい重量をもっていた。」
なんだかこれを思い出しました。
正しい重さを持つ言葉、というんでしょうか。
「おかえり」という言葉に、その響きに、「おかえり」に相応しい声なんです。
説明するのが難しいんだけど、すとんと胸に落ちてくるような、余分な物が含まれていない、今一番必要な声音というか。
スクリーンの中なのに、こんなにぴったりな「おかえり」が言えるなんて。
そしてまた優しくてあったかいんですよ。多分、「おかえり」はこんな風に優しくて温かい言葉なんでしょうね。その通りの温度で、重さで、耳に届いて心地いいと感じる前に体がすっと受け入れている。
このことだったんだ、と嘆息しました。
映画館の音響だから余計に分かりやすかったのかもしれない。
そんな声を持つ人だからこそ、声を荒げる星野源の台詞がサラウンドで聞けただけでこれは映画館に来た価値あるな!と思ってしまいました。
曽根さんの苦悩する表情がまた良くて…
星野源のMVも見るようになったんですが、いつもにこにこしてるしいろんな方から愛されてる愛嬌のある方だなってイメージなんですが…
志摩や曽根さん見てて重たい物を抱えて悩み苦しんでいる星野源めちゃくちゃいいな…と思ってしまったので、もうおしまいです。おしまいになりました。
なぜって、表情の演技が素晴らしいんですよ。あと息遣いがすごい。
映画館の音響で呼吸の音もしっかり聞こえてくるんですけど、息苦しそうな呼吸音が胸にくる。
台詞のない表情や行動で感情を表現する時、観ている自分も苦しくなるくらい苦しそうなんですよ。
重たい話を観に行っては辛い〜しんどい〜ってなりますが結局それが欲しくて行っているので……
精神的に追い詰められている、っていうのが年相応の落ち着きの中からも滲み出して伝わってくるのがすごい。
すごく取り乱すわけでもないのに、何か言いたげな目が訴えてくる……
沈黙の間が、何かを伝えてくるっていうのはすごいことだと思います。
これはもうダメだ、星野源が苦悩する役やる時は私を呼んでくれ!ってなりました。
星野源べた褒めして小栗旬はどうなんだよと言われますと、小栗旬は私の中で殿堂入りなので……
『東京DOGS』にガツンとハマった時からもう殿堂入り俳優に入ってるのでずっと小栗旬はいいです。もう11年前だって…なんだと…
映画館で聞く小栗旬の声、実家のような安心感ですよ。
二人の共演がスクリーンで見れてとっても贅沢で楽しかったです。
星野源めちゃええやん…と改めてなったのでした。
・ネタバレあり感想
まず最初に言いたいのが、タイトルの出方すっごいよかったですね!
カセットテープを聞くところで鳥肌が立ってたんですが、それを後押しするように静かにタイトルが出てまたゾワっとしてしまいました。
そして曽根、阿久津それぞれが真相を探っていく中でやっと二人が交わった!という興奮。出会うべくして出会った二人が協力して真相を追うの、よかったです。
どこで交わるかなと思ったら橋本じゅんさんがきっかけだったとは…
よく「誰かに聞いたのか」っていうあの一言から導き出せたなあと思います。
私が映画館に来てよかったと思った星野源の台詞は「帰ってください!」です。
画面は阿久津を捉えてて左側からピシャ!って冷水浴びせるような真っ直ぐな声聞こえてきたんですね。なんかそれがあまりにグッときて…
怒号というには澄んでいて、でも迫力があって……
それに「私が勉強不足で失礼なことを言ってしまって」って誤魔化す阿久津も凄く良くて。
その流れからの「私は阿久津さん好きですよ」「いい人!」の距離が縮まる感じもバディ感あってとてもよかったです。
小栗旬の取材についていく星野源、なんかたまに小動物みたいに見えませんでした?私だけ?
その中でテイラーであることを生かして情報取ってくる曽根さんすごいぞ!ってなったし「迷惑でした?」ってちょっとおろおろするところ、好きですね。
それぞれの持つ情報を補い合って二人だからこそ真実に辿り着けるっていうの、醍醐味だなと思います。
曽根さんが「あの声、私なんです」って告白するところは何度聞いても血を吐くようだと思ったし聞いてても辛かった……
阿久津が初めて来たときの追い詰められてるところとか、手帳とテープを火にくべようとして出来ないところとか、すごいよかった……
無言なのに、苦悩が伝わってきてたまらなかった。
奥さんの対応もすごく良くて「厳しいんですね」「優しいんですよ」もあー!!ってなりました。
いい奥さん、なんて一言で済ませるものじゃないんだろうけど…
素敵な家族だなあ。
ちなみに怖くて泣いちゃったのは曽根が惣一郎に電話かけるところです。
暗い部屋に座ってるところが映った瞬間、怖すぎて泣きました。
なんか別の生き物みたいに見える厚底の眼鏡と、不自然に置かれた踏み台。
その画を見た瞬間バチッときて、勝手に泣いてました…
一回電話切られた時、間に合わないんじゃないかって不安になって…縄が見えた時、最初から分かってたのにやっぱり辛くて。
のぞみちゃんの話もただただ辛かった。
生きてますよね!って祈るみたいに言われたのに、真実を知ってショックすぎました。
子供達の未来はどうなる…………
実際にあった事件をモチーフにして、犯行に使われたテープの子供達に焦点を当てるっていうのがもうすごいなあと思ったんですよ。
三つの声と三つの人生…………
惣一郎から「曽根さんはどんな人生だったんですか」って言われた時の答えに詰まる感覚、同じように味わってしまった。
だから阿久津が「曽根さんの人生は曽根さんがつかみ取った物です」って言ってくれてよかった。それを言って欲しかった!ってなった。
何も知らずにのうのうと生きていた自分、なんて責めないでほしい。
結局自分の声を録ったのは母親だったっていうのがまたすごく辛くて……
曽根さん、あの時「誰が録ったの」って聞きながら半ば確信してたんでしょ。
母親の話聞いてる時の辛そうな顔ずっと見てしまった。物言いたげな目をするんですよ……
てっきり不倫の話とかかなと思ってたら、そういうわけではなかったけど…
「苦しかったし、今も苦しい。これからも罪を抱えて苦しんで生きてく」ってあまりにもしんどい。
無関係のはずだった子供の人生が身勝手な正義感で狂わされて。
阿久津に子供達のことを告げられた達雄、置き去りにされた後燃え尽きたように見えたけど結局罪を償うことはないまま姿を消して…
息子とあの話をした後に逝ってしまった母とそれを見る曽根は何を思うのか、なんだか重く胸にのしかかった。
一時帰宅がもう少し早ければ、曽根は何も知らないままずっと生きていたかもしれない……
被害者が加害者になる負の連鎖を見てしまって、苦しかった。
だから曽根が自分はそうならないって断ち切ってくれてよかった。
阿久津が答えられなかった今更この事件を掘り返す意義、見つかっただろうか。
私はその意義をうまく言葉にできないけど、惣一郎が生きて母親と再会できる未来にしたのは曽根と阿久津が真実を知ろうとしたからこそだったと思う。
のぞみちゃんの話はずっと、ずっと、辛くて……最後まで辛くて……
子供達の未来が壊されたと語った後に、夢を諦めたくないと言っていたのぞみちゃんが殺されるまでを見せられて、佇む曽根さんに戻ってくるあの一連の流れが苦しかった…
個人的感情論からいつ曽根さんが涙を流してくれるのかとずっと待っていたのですが、ここだったかあ……
子供を抱きしめて「ええこ、ええこ」ってしあうところ…本当に…言葉にならない…
「たとえ誰かを憎んでもあなたのようにはならない」って言った曽根さんは妻と娘のことずっと考えてたもんね。
「俺のことは考えた?」って母に聞く曽根さん辛かったよ。母親に蔑ろにされたって、思ってしまうよ。
だからきっと自分の娘が未来を壊されないよう、壊すことのないよう、抱き締めながら思ったんだと…感じた。
だってまだどんな夢も見られる年齢なんだもの…無限の可能性を持っている子供の未来は奪っていい物じゃない。
息子として、親として、個人として、曽根さんの胸中を思うと……
罪の意識に苛まれていた曽根さんは、きっとこれからも抱えたまま生きていくんだろうけど、真実を知ることで少しでも楽になれたらいい。楽に、なれたかなあ……
知らない方がいい真実もたくさんあって、知ることで傷ついてしまう物なんだけれど、それでも目を向け続けないといけない。
阿久津が社会部に行ったのもそういうことなんだと思う。
痛いからって目を背けちゃだめなんだ…真実だし、事実なんだから。
世界はきっとしんどいことがたくさんあって、見たくないものがたくさんあって、でも自分の生きている場所なんだから知らないままではいられないよなあ。
そんな風に現実との向き合い方も考えてしまった。
本当は辛いニュースなんか見たくないけど、取り上げられなくなったら辛い思いをしている人まで無かったことにされてしまう。
マスコミの取材を腹立たしく思うこともあるけど、報道の義務、責任ってものもあるんだよなあ。
こうやって感想として言葉にすることによって、自分はそんなことを感じて考えたんだなあ、と自分でも驚く。
ただただ苦しい重いってなってたと思ったけど、ちゃんと何かを受け取っている。言語化って大事ですね。
言葉にしようとするほど言葉にできなくて、私の理解も及ばないし考えも未熟で、難しいなーと思ってばかりなんだけど。
伝えようとして作られたものから何か受け取りたいし、受け取ったものを咀嚼して自分の一部にしたいと、そんな風に思います。
そしてね、これだけ言わせて。
最後最高だった!!!!!
それーーーー!!!ってなった!!
「スーツを作りに」って聞いた時にもうそれをやって欲しかったの!ってにこにこになりました。ありがとうございます。
なんて言うんだろう、なんて説明すればいいのか分からないこの興奮。
事件が終わって、事件関係なく関わる二人というか……出会い直す?というか?落着の後の後日談、というか……
なんかそういうの好きなんです。
日常に戻る第一歩みたいな感じなのかなあ。
非日常の中出会った二人が日常に戻った日々でまた付き合いを続けるっていうのかな。
RPGで冒険が終わった後のパーティーメンバーが、定期的に集まって仲良くしてるのを見れた時のような、終わったけど終わってない感じ。
心があったかくなるんですよね。
曽根さんがまた嬉しそうにしてて本当によかった…笑ってくれてありがとう…
エンドロールでやっと大きく息がつけたような気がしました。
そんな風に楽しんだ、『罪の声』でした!
次に映画館に行くのは『ドクター・デスの遺産』かなあ。そして『ヤクザと家族』も見ます。
予告で見た『ファーストラブ』が「あなたの愛も揺らぎだす」って煽りだったのでこれも気になってます。
そして漫画原作を読んでいる『三角窓の外側は夜』が実写映画化するので楽しみです!志尊淳出る!わーい!
テイラーといえば、『キングスマン ファーストエージェント』!延期しちゃってたの、ついにやりますね!
言わずもがな、『シン・エヴァンゲリオン』もまもなくですよ!!あの記号なんて読むの!!わかんない!!また見直してから行かないと……!!楽しみだねー!
TOHOシネマズの回し者じゃないんですけど、シネマイレージカードという会員証がありまして。
入会500円、更新年に300円っていうカードなんですけど。映画6回見たら1回無料になるのでいっぱい見る人は入って損はないです。入会の手続きもその場ですぐできて、後は家でネットから入力してねって感じだし。
そして映画1分につき1マイル溜まるんですよ。180分の映画だったら180マイル。で、1000マイル溜まるとドリンクSかポップコーンSと引き換えできるんです。まあこれは映画見てると勝手に溜まるんですけど。
それが12/31に有効期限がきてしまうマイルがあるので、溜まっててまだ使ってない人はぜひ今年中に使うといいですよ!
私は900マイル超えてましたが今年中に600マイルくらい消えるので、『ドクター・デスの遺産』観に行った時に使わなきゃな〜と思います。
この前行った時にあ!使わなきゃ!と思ったのでなんとなく言ってみました。
行きつけがTOHOシネマズじゃない人は関係ないですね!読み飛ばして!
みんなで楽しもう映画館ー!